経営全般


支払いはほとんどがクレジットカード
コンビニなどではAUじぶんカード、交通系はSUICAを利用している参代目です。

いつも愛読している商業界の巻頭特集が 『コード決済』導入の教科書 でした。

いま政府も強烈にキャッシュレス化を推進していますよね。


買い物や飲食で現金を使わないキャッシュレス決済した消費者にポイントを還元する消費増税対策で、政府は中小店舗を対象にクレジットカード会社などに支払う加盟店手数料の3分の1を補助する方針だ。手数料率にも上限を求める。店舗側の負担を軽くしてキャッシュレス決済を普及させるとともに、消費増税の影響を受けないようにする。

なんてことが発表されています。

亀山温泉ホテルでもこの強烈に始まったコード決済に関してどうしようか考えております。
と言いましても、実はもうすでに楽天PAYという決済方式をとっていることで、すでに楽天PAYやスイカなどのキャッシュレス決済は利用可能ではありますが、いかんせんまだ利用者が0なんですね。なので少し懐疑的というか、旅館という商売と支払いがクレジットカードではなくてコード決済になる方向性がちょっと見えづらいのが本音です。

3月における亀山温泉ホテルの支払方法は
・現金 49.3%
・フロントにおけるクレジットカード決済 36.8%
・ネットエージェントにおけるオンラインカード決済 13.9%

だいぶクレジットカード決済が増えてきました。
当館がクレジットカード決済を導入したのは今から3年ほど前でした。

以前よりクレジットカード決済の事を父に進言をしておりました。
なぜなら自分自身が高額決済にはクレジットカードを主に使っているから
そしてお客様からのお声も多く頂いていたから。

父がクレジットカード決済を嫌遠していた理由は一つ
「現金化するのが遅いから」

そう通常のクレジットカード決済の場合、入金されるのが1か月後とか半月後だったため
現金でお金を回していた当時の亀山温泉ホテルでは、そのリスクがあまりにも高すぎたのでした。

そこで当時サービスが始まったSQUAREというクレジットカード決済では、特定銀行であれば翌日入金ということで
それならほとんど現金と変わらないからと、お客様の利便性を伝え導入に踏み切りました。

3.25%という決済手数料は決して安くはないですが(他の業界では1パーセント台もあるらしい)、それでも翌日入金のメリットは大きく
それ以来亀山温泉ホテルではクレジットカードが使用できるようになりました。

その後決済手数料が0.1%安い 楽天PAYというシステムに切り替えました。
同時に楽天銀行に法人口座を作り、そちらに振り込むようにしました。

当初は20%程だったクレジットカード決済も 今季1年で約40%と倍になりました。

この流れはまたどんどん加速していくんだろうなぁ。
一時期は現金支払いを優遇しようと
30000円以上で現金でお支払いの方に オリジナルクオカードをプレゼントしようかなって思ったりした。

30000円のお支払いの クレジットカード手数料3.24%は 972円
であれば 500円のクオカードをつけてあげたほうが 472円お得ではないかと。

でもそれでもクレジットカードで支払う方が増えるんだろうなぁ。
だってその方が便利だし。

これからQRコード決済も加速していくのだろう。
PAYPAYやLINE PAY、Amazon Pay などどんどん乱立していく○○ペイ

さてどれが生き残り、シェアを拡大していくのだろう。

旅館の支払いも この決済方法に移行してくかしっかり見極めなければなりませんね。


今まで現場の事やりながら考えていたとは違って
結構ずっと数字とにらめっこしたり、社外交渉したり、銀行行ったり、計画造ったり
頭を使うことが多くなってきました。

御陰様でスタッフにも恵まれ、お客様への最前線には最高のスタッフがおもてなしをがんばってくれています。
サービス最前線にはパートナーである女将がみんなをリードしてくれています。

僕はと言えば・・・



真っ赤な亀Tを身にまとい、パソコンとにらめっこ。

いまにらめっこしているのは 亀山温泉ホテルの人件費についてどう改善していくかとういこと。

人件費を把握するうえで指標となる数字がふたつあります。
それが 売上高人件費率と労働分配率


売上高人件費比率とは、売上高に対する人件費の割合を言います。売上高から営業. 利益を算出する際に控除する「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に人件費が. 含まれることから、売上高人件費比率は、売上高営業利益率と表裏の関係にあります。

一方

労働分配率とは企業において生産された付加価値全体のうちの、どれだけが労働者に還元されているかを示す割合。これは「人件費/付加価値」で算出された%で表す。

分かりやすく言うと 1個300円の材料原価で作ったおまんじゅうを1個1000円で10個販売し、1万円売り上げがありました。販売するのにかかった時間は5時間で時給1000円で人を雇いました。
時給1000円の人を5時間雇ったので その日のお給料は5000円、その場合の売上高人件費率は 50%
つまり売り上げの半分は お給料に支払うということ。

材料費はは300円×10個で3000円
つまり売り上げの10000円から材料費の3000円を引いた7000円が利益

この利益に対して、人を雇ったお給料がどれだけの割合なのかの数字が 労働分配率です。
このケースで言うと 5000円÷7000円で 71%

なかなか高い数字ですね。
ここでいうFLコストという数字もあり、売上の中に原価と人件費がどれくらいかかっているかという数字なんですが、このケースの場合 80% ということになりますね。

これは非常に高い数字です。
もし経営を続けていくとなると、毎日2000円の中から 家賃や水道光熱費、保険料や広告宣伝費などを捻出していく事になりますね。

食材原価を下げるか、お給料の時給を下げるか、働く時間を短くするか、売上を上げるか
何かしらの手段を講じないと、赤字で潰れてしまいますね。

ってことで亀山温泉ホテルのとある4月の週の売上高人件費率と、労働分配率を計算してみました。


曜 日    売上高人件費率    労働分配率
土曜日      17.4%     20.4%
日曜日      35.4%     41.6%
月曜日      48.7%     57.3%
火曜日      40.8%     48%

ちなみに当社がお願いしている税理士法人のTKCのデータによると
平均的な旅館ホテルの
売上高人件費率は31.2%、
労働分配率は38.4% とのこと

上記の数字からわかることは 当館は 土曜日はとっても素晴らしく会社が回っているのに対し、平日は人を持て余しているということに他なりません。

土曜日はお部屋が埋まり稼働率も高くなるけど、平日は埋まらないので稼働率が低くなる。
それに伴ってパートアルバイトをコントロールすればこの数字は多少改善されるでしょう。
今まで父と母の経営手法はその方法でした。
暇なときはみんな休ませて、忙しい時に人を頼んで働いてもらう。
すべてが地元のパートさんだったからこそ、そのコントロールが出来ていたのに対し

僕はどうしても社員を雇って会社を盤石な体制にしていきたかった。
つまりそこにかかる固定給の重みが、暇であろうと忙しかろうと、平日だろうと休前日だろうと同じお金がかかってくることが、これだけの数字の上下を生み出すのだなぁと思います。

だからって人の雇用に対して臨時パートやコントロールすることにだけ注力はしたくありません。
あらゆる可能性を模索して、売上を伸ばすことでこの数字を適正化させたいと思っています。

まずは実態把握、そして改善提案、そして試行錯誤の
PDCAを回します!!